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Home 御書研鑚 御書と師弟 第09回 法華経の兵法(上)
第09回 法華経の兵法(上) 印刷 Eメール
2009年 9月 06日(日曜日) 00:00
青年部の室長就任55周年──
信心は絶対勝利の利剣

御聖訓 なにの兵法よりも
法華経の兵法をもちひ給うべし
「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言
むなしかるべからず
(四条金吾殿御返事、1192ページ)

一遍の題目にも偉大な功力が

「広宣流布のために、いかなる戦いも断じて勝ち取れ! 何をおいても絶対に勝つのだ」
戸田先生は常々、厳しく語られました。
自身に勝ち、人生に勝ち、邪悪に勝って、幸福と正義の大道を歩む──そのための「勝利の哲学」が仏法です。戦いは、断じて勝たなくてはならない。負けるのは創価ではありません。
昭和二十九年(一九五四年)の春三月三十日、私は青年部の室長の任を拝しました。二十六歳。今のヤング男子部の皆さんと同じ年代です。
広宣流布の一切の企画・立案・遂行を大胆に進め、全学会の勝利のスクリュー(推進力)として戦ったのです。
民衆救済の「折伏戦」へ!
誠実一路の「渉外戦」へ!
破邪顕正の「攻防戦」へ!
戸田先生より「青年部は、私の旗本である」と言っていただいた誉れに、わが命は燃えました。
以来五十五年──。私は学会の発展と全同志の幸福のため、青年の心意気のまま、まっしぐらに戦い、「連戦連勝」の歴史を勝ち築いてまいりました。
信心を根本にした絶対勝利の兵法──これが「法華経の兵法」です。一人も残らず全員が幸福・勝利の人生を! ここに法華経の結論があり、日蓮大聖人の願いがあられました。
なかでも、四条金吾に送られた本抄は、短い御手紙ですが、「絶対勝利の信心」を深く御指南された重要な御書です。
人生に勝ち、成功を収める最強の「兵法」とは何か。武士であった金吾の心に入る譬喩を用いられての御指導であります。
──武門を誇った平将門も、結局は敗れた。中国の樊噲(はんかい)、張良(ちょうりょう)といった名将も、兵法だけでは力が及ばなかった。ただ心こそが大切なのである──。
大聖人は、こうした史実を挙げられた後、「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」(御書1192ページ)と結論されています。
「法華経に勝る兵法なし」であります。ただ一遍の題目にも、いかに大きな力用が含まれていることか。いかなる広布の戦いも、「信心」こそが絶対勝利のための無敵の「兵法」である。まず、こう決めきることです。

不幸の悪因を催く

この法華経の兵法で挑むならば、「諸余怨敵(しょよおんてき)・皆悉摧滅(かいしつさいめつ)」──もろもろの怨敵を、悉く摧(くだ)き、滅した──との仏の金言が現実のものとなることは間違いないと断言なされています。
この経文は、法華経薬王品第23の文です。あらゆる「怨敵」──一切の障魔を破ることができるという法華経の功力が示されている。
怨敵とは、個人の生活・生命に即して言えば、病魔・死魔など、自分を不幸にする働きです。社会で言えば、妙法を持つ人を嫉み、迫害する三類の強敵にほかなりません。
そうした悪因を、ことごとく摧き滅していく。そして生命の根底から悠々たる幸福・勝利の境涯を開いていけるのが、「法華経の兵法」すなわち信心である。

戸田先生 「広宣の闘士は人間の王者」

仏法証明の勝利劇

この「法華経の兵法」の偉大な力用を体験し、証明してきたのが、わが創価の同志であります。
重い病気や事故、災害との闘い。経済苦や仕事での格闘。人間関係の苦労・・・。厳しい現実に直面し、「よし、今こそ祈って切り開くのだ!」と決意して、一歩一歩、努力を重ね、人生の風雪を勝ち越えていく。それがどれほど偉大な、仏法証明の勝利劇であることか。
戸田先生は、微笑されながら言われました。
「我々の姿は、貧乏菩薩や病気菩薩に見えるが、それは人生の劇を演じているんだよ。正真正銘の地涌の菩薩なんだ。人生の劇ならば、思い切って楽しく演じ、妙法の偉大さを証明していこうではないか」
牧口先生、戸田先生が命をかけてつくられた創価学会です。この学会とともに生ききるならば、生老病死の苦悩にあっても妙法の力用を発揮して、宿命を使命へ転じながら、荘厳な常楽我浄の生命の旅となるのです。
「広宣流布の闘士は、人間の王者である。この気概と誇りを持ち続けるのだ」
これが、戸田先生の師子吼でありました。
役職や立場ではありません。妙法のために戦った人が偉い。私も二十代で、学会の全責任を担い、戦い、周囲を圧倒する勝利の結果をもって師匠にお応えしました。

社会の根本の大法則

学会は、最高に尊い仏の団体です。
戸田先生は、よく青年部に「創価学会は大聖人に召し出だされたのである。君たちの想像をはるかに超えた仏意仏勅の教団なのだ」と言われました。
広宣流布を現実に推進する学会という和合僧の連帯を、甘く見てはならない。学会を甘く見ることは、御本尊を甘く見ることです。大聖人を甘く見ることです。学会を大事にすることこそが、仏法を護り抜くことにほかなりません。ゆえに、諸天から護られるのです。
今、私は次の五十年のため、真剣勝負で青年を薫陶しています。創価の師弟の魂を受け継ぎ、破邪顕正の「闘争力」のある青年門下が陸続と育たなければ、学会の未来永遠の興隆はないからです。
大聖人は、「兵法剣形(けんぎょう)の大事も此の妙法より出でたり、ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候」(御書1193ページ)と仰せになり、本抄を結ばれています。
「兵法剣形の大事」──あらゆる兵法や剣術なども、その根源は妙法から出ている。丈夫(ますらお)である四条金吾に「妙法こそ、一切に勝つ根本なのだ」と教えておられるのです。
仏法は即社会です。信心は即生活です。世間のあらゆる道は、妙法という大法則と相通じていると言ってよい。
健康になるための法則。
仕事で勝つための法則。
幸福に生きるための法則。
平和に仲良く調和し、繁栄していくための法則。
──すべての究極が「妙法」である。唱題によって、仏の大生命力を涌現させれば、前進する「勇気」が出る。勝ちゆく「智慧」が漲(みなぎ)る。友を励ます「慈悲」が溢れてくるのです。
「日々、題目を唱え、信心強盛に生き抜くことは、毎日、生命をダイヤモンドにする注射を打っているようなものだよ」と、戸田先生はわかりやすい譬喩を用いられました。

森羅万象は戦いだ

人生は、一切が戦いです。個人も、会社も、家庭も、全部、戦いです。お母さんが子どもを育てることも、大変な戦いである。自分自身の健康・長寿も、絶え間なき病気との戦いによって、勝ちとっていくものです。
太陽が輝く。雲が湧き起こり、風が吹きわたる。清流が迸(ほとばし)る。こうした現象も、すべて大宇宙と連動した自然界の戦いであると言ってよいでしょう。
要するに、森羅万象は戦いによって成り立っているのです。
ゆえに、大聖人は「仏法は勝負」と厳命なされました。勝たなければ、幸福はない。勝たなければ、仏界の涌現もない。勝たなければ、「一生成仏」「広宣流布」もありません。
大聖人から本抄を賜った当時、四条金吾は長い苦闘の日々を乗り越え、ようやく勝利の春を迎えようとしていました。
金吾は信心を理由に、主君の江間氏の不興(ふきょう)を買い、嫉妬の同僚からも幾多の讒言(ざんげん)を受け、ついには「所領没収」の危機に直面しました。
その裏には、大聖人に敵対する極楽寺良観らの卑劣な陰謀がありました。
しかし、金吾は一歩も退(ひ)かなかった。大聖人に御指導を仰ぎながら、不退転の信心を貫き、ついには主君の信頼を回復し、新たな所領まで賜りました。
なぜ、金吾は勝つことができたのか。
この御書の冒頭には、金吾がある強敵(ごうてき)にねらわれ、見事に撃退したことが記されています。
大聖人は、金吾が無事であった勝利の要因を「前前(さきざき)の用心といひ又けなげといひ又法華経の信心つよき故」(御書1192ページ)と教えておられます。
すなわち、①普段からの用心②けなげ(勇気)、そして③強き信心です。なかでも「強き信心」が根本であることは言うまでもありません。
祈りとは、わが己心の「臆病」「油断」「慢心」を叩き出す修行であるとも言ってよい。どんな苦難にも負けない、いな、環境が厳しければ厳しいほど燃え上がる「金剛の勇気」を発揮して、戦い進むのです。

師弟不二で勝った

「人間はたたかうように創られている」「人にとってたたかうことは、永遠に避けられないものである」(上田和夫訳)とは、イギリスの歴史家力ーライルの言葉です。
「立ち上がれ、そして断固たる心をもって戦うのだ」「全力をふりしぼって戦うのだ」(山口三夫訳)。これは、フランスの行動する作家ロマン・ロランの叫びです。
人生は闘争です。本当の勝負は、一生の最終章で決まる。ゆえに「勝って驕(おご)らず」「負けて腐らず」です。大いなる目的に向かって弛(たゆ)まず、忍耐強く戦い続ける人が最後は必ず勝つ。
「勝つことは明るく楽しい。笑顔が美しい。負けることは暗く、苦しい。ゆえに人生は断じて勝たねばならない。勝ちゆくための信心であり、仏法だ」
恩師の忘れ得ぬ御指導です。
広宣流布のため、師と共に戦わせていただきたい。何としても、師に勝利を捧げたい。私は、そう祈り抜いてきました。この師弟不二の「心」で勝ちました。
そして今、尊き全同志が、健康で、長生きをされ、師弟勝利の人生を謳歌して歩み抜いていかれるよう、私は祈りに祈っております。

(聖教新聞 2009.03.19より)
最終更新 2009年 9月 06日(日曜日) 06:58
 

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