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Home 池田名誉会長・随筆 人間世紀の光 偉大なり創価の婦人部(3)=完 ◆38◆
人間世紀の光 偉大なり創価の婦人部(3)=完 ◆38◆ 印刷 Eメール
2009年 7月 19日(日曜日) 11:11
母は慈愛の平和の大地!
新しき社会の勇気の柱!

今日一日を朗らかに勝ちゆけ!

素晴らしい“お母さん”にお会いした。
フィリピンの名門キャピトル大学の創立者、ラウレアナ・ロサレス先生である。
太平洋戦争中、フィリピンを蹂躙した日本軍による蛮行「バターン死の行進」を体験した一人であられる。
戦争の悲惨さ、残酷さ。その地獄をくぐり抜け、ロサレス先生は決然と誓った。
「教育しかない。平和の実現には、教育しかない!」
この信念ひとすじに、生きて生きて、生き抜いて、七十九歳の現在まで、平和の人間の育成に、尊い生涯を捧げてこられた偉大な母である。
お会いしたその日(六月六日)は、“創価の父”牧口先生の誕生日であった。
「私の辞書に『敗北』という文字はない」
そして――
「今日、為しうることを、明日まで延ばすな!」
これが、ロサレス先生のモットーであった。
母は強い!
母は負けない!
母は屈しない!
母は、今日一日を断固として生き抜く!
この生き抜く魂が勝ったのである。そして、すべてに勝っているのだ。
ロサレス先生は、東京・信濃町の「創価世界女性会館」も、ご家族のフアレス学長ご夫妻と訪問してくださった。館内を回りながら、婦人部の方々に力強く言われた。
「創価の女性が増えれば、世界は、もっと良くなるでしよう!」
それは、「創価の婦人部」の平和の連帯への、最高のエールでもあった。
世界的に有名なノルウェーの劇作家であるイプセンは、劇中、男性の主人公の言葉を通し、こう訴えた。
「女性が社会の柱だ」
さらにイプセンは、一人の女性に語らせている。
「真実の精神と自由の精神、――これが社会の柱だわ」
ともあれ、時代の流れは、ますます陰険なひがみや嫉妬のために、乱れ始めている。
人間が人間らしく、正しく生きるためには、あまりにも危険千万な世の中となっていくようだ。
正義をねじ曲げ、さらに至高の人物たちを恨み、妬み、正邪がわからなくなってきてしまった。
「悪いことを隠しても、いつかは恥かしい目にあいますよ」とは、イギリスのシェークスピアの戒めであった。
御聖訓に「大悪をこれば大善きたる」 (御書一三〇〇ページ)と仰せの通り、今こそ、人間は再び輝く時がきた。
そのために、遺恨の人間関係を、我らが、晴れ晴れと変えていく以外にない。
つまり、新しき社会の「希望の柱」「勇気の柱」となる、正しく強い人間が立ち上がっていくべきだ。
シェークスピアは語った。
「最後に笑うものが栄冠を得るのだ」
「孝養の人を世尊となづけ給へり」(同一〇六五ページ)と、御書には記されている。
最も深く母を思い、母の恩に報いゆく人間の真髄こそ、「世尊」であり、「仏」なのである。
釈尊は、法を求める母たちに、「ようこそ、いらっしゃいました」と、最も丁寧な敬語で声をかけて、温かく迎え入れたと言われている。
こよなく母たちを慈しまれたのが、釈尊であった。
だからこそ、怨嫉に狂った仏敵は、女性を大事にする釈尊を陥れようと、卑劣極まる醜聞を捏造したのだ。
いわゆる釈尊が受けた「九横(くおう)の大難」の二つまでが、女性問題にからめた誹謗であった。すなわち「孫陀利(そんだり)の謗(そしり)」と「旃遮女(せんしゃにょ)の謗」である。
いずれも、高徳の釈尊を妬み、自分たちへの供養が失われることを恐れた外道が、悪女を唆(そそのか)して企てた事件である。
悪辣このうえないデマが、まことしやかに喧伝(けんでん)された。しかし、当然ながら、正義と真実は、完壁に明確となった。
仏を誹謗した悪党どもが峻厳に断罪され、地獄の業火に包まれて、滅び去ったことは、いうまでもない。
一方、釈尊と苦楽を共にした一人の女性の弟子は、誇りも高く語った。
“すべてに打ち勝ち、悪魔を払い、何事にも敗れることがない・・・。
この尊い方こそ、私の師匠です。その教えを、私は喜んで奉じているのです”
大聖人は、千日尼への御聖訓に、こう仰せである。
「一切の女性を救おうとしている日蓮のことを、かえって大怨敵と思うゆえに、女性たちが権力者に讒言(ざんげん)して、伊豆の国に流したうえ、また佐渡の国にも流したのである」(御書一三一二ページ、趣意)
誰よりも母たちの幸福を願われたのが、大聖人であられた。もし、母たちのための戦いをされなければ、事実無根の「犯僧(ぼんそう)」という悪名を天下に流されて、迫害されることはなかったとも拝される。
しかし、大聖人は、悠然と大難を耐え忍ばれた。そして、「末代の女人の成仏往生の道をふみあけたる」法華経を、「悲母の恩を報ずる実の報恩経」である妙法を、死身弘法なされたのである(御書二二三ページ、同一三一二ページ)。
末法万年尽未来際(まっぽうまんねんじんみらいさい)へ、万人が母への最高の孝養を果たしゆく大道を開いてくださったのだ。
この師匠を、わが命に替えてもお護りせんと、祈り抜き祈り切ったのが、女性の弟子たちであった。
大聖人は、ご自身よりも「強盛の志」を持つのが妙法の母たちである、とまで誉め讃えておられる。
幼子を抱えて佐渡へ訪ねてきた女性には、「聖人」と最大の敬称を捧げられた。
さらに最愛の子息を亡くしながら、信心を貫き通してきた母に対しても「上人」との称号が贈られている。
「心の月くもりなく」
「即身の仏なり」
最も苦労して戦い続けた母たちへの讃歎である(同九三四ページ)。
「法滅尽経(ほうめつじんきょう)」という経典がある。そこには、堕落した坊主が仏法を破壊し、混乱させると予見されている。
大聖人も、しばしば末法濁世の文証として引かれた。
その経に、こういう一節がある。
「法滅せんとする時、女人は精進して恒(つね)に功徳を作(な)し、男子は懈慢(けまん)にして法語を用いじ」と。
すなわち、正しい仏法が滅びんとする時代に、女性は決然と立ち上がり、仏法のために勇猛精進し、善行に励み、常に功徳を広げる。
ところが、男は怠惰と傲慢(ごうまん)ゆえに、正法の教えを用いないというのだ。
「法滅の妖怪」が出没する悪世こそ、女性の鋭い正義感、道徳的な潔癖さ、誠実さ等々が輝きわたる時である。
正法正義を断固として守り通す主役は、女性なのだ。
わが創価の母たちが、どれほど尊い救世の王女であり、博士であることか!
女性の力は、偉大だ!
母の力は、無限だ!
我らの広宣流布の大遠征において、迫害の嵐は幾たびとなく学会を襲った。
真実を歪め、正義を汚そうとする誹謗が、三代にわたる師弟に集中した。
その時、無敵の正義の師子吼である、ひたぶるな唱題を轟かせてくれたのは誰か!
勇敢に、また明快に、破折の声を上げ、三類の強敵をも震え上がらせたのは誰か!
それは、気高き婦人部の皆様である。
仏意仏勅の「創価の師弟」の正義も、尊厳も、真実も、わが婦人部によって、厳然と勝ち護られたのだ!
ともあれ、「賢聖(けんせい)は罵詈(めり)して試みるなるべし」(同九五八ページ,)である。
中国の、あの高潔な人民の大指導者・周恩来総理も、「落とし子がいた」「隠し子がいた」など、何の根拠もないデマを書き立てられた。そもそも、総理の清廉潔白な人生は、伴侶であり、戦友であった夫人の鄧穎超先生が明確に証明しているところだ。
鄧穎超先生が、同志を励ました言葉がよみがえる。
「蓮の花は、汚れた泥の中から出て泥に染まらず、気高く咲き薫ります」
「逆境にあって苦しかった時、私たちは毎日、死ぬ思いで戦ってきたではありませんか。ひとたび家を出ると、また戻ってこられるかわからない。そういうなかで戦ってきたではありませんか。
私たちは、困難の時こそ、断じて前を見て、希望を見つめ、光を見出していかなければなりません」
創価の婦人部の皆様方も全く同じだ。なかんずく、「如蓮華在水」の法理を示す香しき模範が、わが多宝の母たちの人生である。
今や、SGIの連帯は、百八十八カ国・地域に広がり、わが婦人部は、人類の平和と文化の最先端を行く、偉大にして最強の世界第一の女性集団となった。

広布拡大は女性の力

いずこの国の幹部に聞いても、「婦人部は強いです」と異口同音に返ってくる。
広宣流布は、まさに女性の力で進んでいる。
この五月五日も、南米ボリビアから来られた、十二人の婦人部の友をお迎えした。
皆、苦難を勝ち越えてきた尊貴な顔に、美しき涙が光っていた。
過酷な環境で、彼女たちの父や母は、自転車や馬に乗り、数十キロの道を越えて弘教に走った。しかし、ジャングルを開墾する斧を振り上げられ、追い返された日もあった。
父母に続いた彼女たちも、同じように、困難な開拓の汗と涙の道を、突き進んだ。
悪条件を嘆いても、絶対に広宣流布はできない。今いる場所で勝つしかないのだ!
自分が変わった時、環境も劇的に変わる。それが「人間革命」の法則である。
断じて負けない!
絶対に勝ってみせる!
そう一念を定めた時、あらゆる困難は、人間革命のための発条となり、わが生命を荘厳する宝となるのだ。
今や、ボリビアSGIは、最初の支部結成時の二十倍を超える陣容へと、大発展した。後継の女子部も、男子部も、美事に育っている。
創価の文化・平和運動に、大きく共感も広がる。
「粘り強さは、偉大さのしるしである」――ボリビアの大文学者フランツ・タマーヨの言葉は、我らの婦人部にこそふさわしい。
蓮祖は、「悲母をば大地に譬へたり」 (同一三一一ページ)と仰せになった。
母の力は「大地」の力である。大地が山を抱き、川を包み込むように、母の包容の腕は限りなく大きい。
大地が、草木を茂らせ、花を咲かせ、果実を実らせるように、母は、一切を育む創造と教育の大地である。
その大地が、ひとたび動けば、すべては変わる。
母が家庭を変える。
母が地域を変える。
母が社会を変える。
母が時代を変える。
そして、母が世界を平和へと変えていくのだ!
フィリピンの“偉大な母”ロサレス先生は言われた。
「真心、心を込めて為せば、仕事は必ず成就します」
その通りだ。
創価の母たちの真心を尽くした戦いは、必ず勝つ!
断じて勝つのだ!

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イプセンの言葉は原千代海訳。シェークスピアの最初は斎藤勇訳。二番目は小田島雄志訳。

(聖教新聞 2004.06.15 より)
最終更新 2009年 7月 19日(日曜日) 11:21
 

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